レオナール・フジタ展


http://leonardfoujita.jp/#schedule
フジタの作品は、学生の頃知ってからずっと好きでした。洋画ですが日本画技法を取り入れ、絵の具や筆も日本画のものを多用しています。乳白色の美しさはフランス絶賛され認められていますが、日本では受け入れられなかった画家でした。今回の展覧会は、今まで未公開だった群像の大作、晩年手がけた教会の壁画が目玉となっていました。それ以外に、フジタの生活の中での立体作品がたくさん展示されていました。今までも好きな画家でしたが、今回あらたにその魅力、すごさに出会えたように思います。
晩年手がけた教会の壁画の習作が素晴らしかった。木炭の線一本一本から、彼の魂の情熱があふれ出ていました。完成された絵を観ているだけでは直接感じられなかったその強烈なパワーに触れて、彼の作品の魅力の深さが、やっとわかった気がしました。
彼の生活の中での立体作品、家族にプレゼントした小箱や、小物、どれも思わず欲しくなってしまうようなものがたくさんありました。アトリエの模型もそれだけで立派な作品でした。
それにしてもフジタの描く猫はほんとうに良い。群像の中にもしっかり猫が描かれていました。
猫の絵画は数多くあるけど、私はフジタの描く猫が一番好きです。