『偉大なるしゅららぼん』 万城目 学

偉大なる、しゅららぼん

偉大なる、しゅららぼん

鴨川ホルモー 京都
鹿男あをによし 奈良
プリンセス・トヨトミ 大阪

に 続く第4弾のこれは 湖国 滋賀が舞台。
琵琶湖畔の町に代々住み続ける 日出家 棗家の 両家は 秘密に守られ受け継がれてきた偉大な「力」があった。その両家は 長い年月、敵対関係にあった。日出家の血を受け継ぐ 日出涼介が入学した高校で 同じクラスには 日出家本家の御曹司、日出淡十朗、棗家の跡継、棗広海がいた。お互いの力がぶつかり合う時に その音が。。。

滋賀県民の私にとって とても身近な場所が登場し そこで 壮大な物語が繰り広げられてゆくのは とても楽しめた。世界でも有数の古代湖である 琵琶湖には そんな偉大な力が 潜んでいても けっしておかしくはないと 感じられるのでした。

物語として とても 面白く どんどん引き込まれていったのですが
でも 今回 過去の作品に比べて なんだか 忙しないというか ストーリーを追う説明に
筆をとられて、その空気感や 情景を 楽しむ余裕が少ないような せっかくなのに
もっと なんか。。 というような 読後感が残ってしまった。

忙しない割りに、スピード感が心地よい 展開の速さならいいのですが 妙に真相をひっぱってのばしてゆくような不快感を少し感じてしまった。

案外映画になったら 面白いストーリーかもしれないけど。。
素材 物語は面白かったし 身近でもあり期待していたので なんか 残念。。