「死ぬ気まんまん」 佐野洋子

死ぬ気まんまん

死ぬ気まんまん

今年71歳で亡くなった著者の最後のエッセイ

佐野洋子との出会いは 今から18年ほど前 絵本専門店で 「百万回生きた猫」を
偶然手にした時。
何気なく立ち読みしていて、身動きできなくなり その場で号泣しそうになるのを
懸命にこらえながら 立ち尽くしてしまった。あのとき衝撃はあまりに強烈で
その後の私に大きく影響を与え そしてそれは 現在までも ずっと続いている。

その出会いから 彼女のエッセイに出会い その時々に 心に迫るものがあり
その文章に 寄り添うことで どれだけ力をもらい、またいらない力を抜くことができたか。。

そうしてきたけれど  とうとう 最後のエッセイを 今読み終えてしまった。

最後近くで不思議なことが起こった。

最初の絵本との出会いと酷似した あの衝撃が18年を越えて 私にやってきた。
その時の 状態がリアルに再現されたのです。

はじまりが あるものは おわりがある。(マトリックス

ああ、ここが 終わりの場所。

もちろん 佐野洋子の作品は不滅だし これから後々読み継がれて 
生き生きと そのパワーは残り続けると思う。
そして私も また今後も何度も読み返し その時々に新たな発見もあるとおもう。

でも それはまた これからの 物語。

今 ここで 私の中の佐野洋子の物語が、終わった。