ぐるりのこと 梨木果歩

ぐるりのこと

ぐるりのこと

同じタイトルの映画があったので、(その映画はとてもよかった)関連があると勘違いして 手に取ったのですが
映画とは全く関係ないのでした。

梨木果歩は [西の魔女が死んだ][りかさん]など 一時続けて読んでいました。
小説がよかったらエッセイはあんまり。。ということは よくあるのですが このエッセイは
よかった。

帯に[喜びも悲しみも深く自分のうちに沈めて 今居る場所から一歩一歩確かめながら考えていくエッセイ]
とある。

まさにその通りで、社会の流れや世界の大きな動きについて しっかりと考えながら、自分の ぐるりのこと 
を しっかりと見つめてゆく姿勢。
いろいろな事柄について著者は考え続ける。そして このエッセイの最後に

[物語を語りたい。人がそこに存在する、大地の由来を。]で結ばれている。

こういうところから 著者の小説は生まれていたのか。。と納得できたのでした。