ミーナの行進 小川洋子

ミーナの行進

ミーナの行進

小川洋子の今まで読んだ作品とはまた違った印象でした。

芦屋の洋館に住む、美しくてか弱くて、本を愛したミーナ。
その家に中学生の1年間、一緒に暮らした主人公の、宝石のような思い出の物語。

芦屋の立派な洋館の様子、本を大事に、手紙を大切に暮らす、外国人の大叔母さんとその息子夫婦にお手伝いさん。。
そして庭に飼われているカバ(!)
その美しく優雅で、品のある暮らしの、風景から細部まで、情景が鮮やかに目に浮かんで、
自分もその家に主人公と一緒に迎え入れられて暮らしているような、幸福な気持ちに浸れる物語。