ベッドの下のNADA 井上荒野

ベッドの下のNADA

ベッドの下のNADA

井上荒野は 以前、対談記事ではじめてその存在を知って、興味を持ったので数冊読みかけてみたけど
あまり印象に残らなくて その後敬遠していたのですが 新聞の書評に載っていて 読んでみようと思った。

結婚5年目の夫婦が営む喫茶店[NADA]。そこには個性的な常連が集まってくる。その二階が夫婦の住まい。
夫には彼女が居り その存在に密かに気がついている妻には 想いを寄せる人がいる。
それぞれが 自分の子供時代の思い出を語る章がある。その思い出は事実ではなくなり、
でもそれぞれの嘘を含んだままそれが真実になってゆく。追憶と現在、愛情と嘘。。。

似た設定の小説に スイートリトルライズ 江國香織http://d.hatena.ne.jp/mitsu5/20100721
があったけれど 私はこちらの方が小説としては引き込まれるものがあった。

でも なんか違う。これはこれでいいのだけど。。そんなことじゃなくて もっと深く掘り下げていってほしかった。
そうしたら また違う小説になってしまうだろうけど。。