時間のかかる読書 宮沢章夫

時間のかかる読書―横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず

時間のかかる読書―横光利一『機械』を巡る素晴らしきぐずぐず

宮沢氏のエッセイは数冊読んだことがあるけど 一時かなりはまっていました。読みながら かなり笑わせてもらいました。

この本、実はまだ読み終わっていません。

タイトルどおり時間をかけて読んでいます。
ある短編小説を恐ろしく時間をかけて 味わいながら立ち止まりながら
突っ込みながら のろのろと読み進めていくさまを記してある。
これはある雑誌に十年以上かけて連載されていたそうです。

たった一行の中にあれこれ想像をめぐらせて ふくらませてゆくところは
宮沢氏のセンスが光っていて なんでもない一言に やっぱりかなり
笑ってしまう。
それでも どんなにゆっくりでも 確実に読み進められ、小説世界に
入り込んで掘り下げてゆく的確さはさすがだなと 思う。

ゆっくりと こんなふうに小説を味わうことは こんな本にであわなければ
無かったことだろう。

のろのろ ぐずぐずと 楽しんで 読んでいます。