光 三浦しをん
- 作者: 三浦しをん
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2008/11/26
- メディア: 単行本
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全編、重く苦しい気分のまま、読むのがしんどくなりながら、でも読み進めてしまった。きっと どこかで なんとか救われるのではないかと、期待しながら・・・。
でも、事態は救われるどころか、過去の影がより暗さを増し、消えることなく蘇ってくる。
これも、「私が語りはじめた彼は」のように、それぞれの立場で物語が語られてゆく。
暴力の連鎖は、断ち切られることなく続いていってしまうのか。この先に光はあるのか。
「暴力に暴力で返したものは、もう人間の世界にいられないかもしれない」
哀しいとか 切ないとか そういう感情ではなくて、(そういうのは甘美でもある)
では、いったいどうすればよいのか。。ただ、答えをみつけられないまま、立ち尽くしてしまう。