あな

あな (こどものとも傑作集)

あな (こどものとも傑作集)

和田誠の絵は好きです。子供の頃から好きだったけど、今でも。
ひたすら穴を掘る男の子。
でもこの穴は、落とし穴やお池にするためのものじゃない。必死になって掘り進め、でも
いもむしに出会って、ふっと力が抜ける。
「これは僕の穴だ」
穴の中に座り込んで空を眺める主人公の姿は、村上春樹の本に出てくる井戸の話を思い出します。
これはそういう話なのでは。。。?
でも子供だって、いや子供だからこそ、そういう深みに入ってゆけるのかも。

読み語りでは、地味な話の展開なので、どうかなあ、、と思ったのですが
絵本にすんなり入り込める幼い子供達は、感じてくれるものがあったのでは?とちょっと思いました。