ドルフィンキッズ〜子供のように笑い、イルカのように生きる〜

著者が小笠原諸島へ行き、イルカと泳いだ日々の記録。
小笠原へ行くことになったきっかけ、そしてはじめて島を訪れ、そこでの出会いで、著者の心境が刻々と変化してゆく。イルカの専門的な本でも、スピリチュアル本でもなく、ごく普通の学生の目線で書かれているので、淡々としていて、だからこそリアリティーがある。「自分探し」「自分らしさ」にこだわって、頑張って努力してきたけれど、そういうことではないのだ、と島での出会いで気がついていてゆく。これを実感として理解できるのは、体験した者だけなのだろう。でも読んでいて、私はイルカと泳いだことはないけれど、圧倒される島の自然に、沖縄の離島で出会った時に、実感した記憶が蘇ってきました。

イルカについて、そう詳しいことは知らないけれど、人を超えた知恵を持つ生き物だと思うのです。何もかも知っていて、理解した上で、あえて海の中で自然に暮らすことを選んだ民。
水族館でのイルカにしか出会ったことはないけど、いつか是非、海で野生のイルカたちと泳いでみたいなあ・・と密かに思っています。