命のバトンタッチ

命のバトンタッチ 障がいを負った犬・未来 (イワサキ・ノンフィクション)

命のバトンタッチ 障がいを負った犬・未来 (イワサキ・ノンフィクション)

図書館で待っていた小5の次男が、熱心に読んでいた本。私が迎えに行くと「おかあさん、これめちゃいい話やで、泣けてきそうやったわ〜 読んでみ!!」と。
いつもは物語か、図鑑しか読まない次男なのですが、珍しくノンフィクションの本。

動物愛護センターに収容されてた、負傷し弱りきった子犬。そこに見学に来ていた、捨て犬や捨て猫の一時預かりボランティアをしている主人公が、その子犬を引き取って、里親を探し・・・。

動物愛護センターというのは、捨てられたペットの新しい里親を探したり、動物と触れ合う機会を提供していたり、動物と共存方法の普及活動などをするのですが、主な仕事は、飼い主に見捨てられた犬や猫を殺処分すること。
飼い主に「いらない」として持ち込まれた犬や猫は、保留期間をおかずに、すぐに殺処分となる。
「センターに持ち込むくらいなら、自分の手で自分の犬や猫を殺してほしい、そうすることで、一生、命に対する罪の意識を背負って生きてほしい。」と語る主人公。
恐ろしい数の動物達がひっそりと殺されている事実。その現実を前に、いったい何が出来るのだろう・・。
この本の子犬も、その中の一匹として消えてゆく運命だったのが、出会いと関わる人達の力で、生き生きと命を輝かすことができた。
自分も猫や犬を飼っているので、この問題は、心のどこかにいつも忘れずにいたいと思うのです。