イッツ オンリー トーク

イッツ・オンリー・トーク

イッツ・オンリー・トーク

東京蒲田が舞台。精神を病み、貯金で暮らす主人公。周りには、議員候補に居候、鬱病のやくざ・・読みはじめて あれ?
この話は以前見た映画この話だ。 原作はこの本だったのか。
そう思ってしまうと、つい読みながら映像が出てきてしまうけど、原作は原作で独立してよかった。
それぞれに、孤独を抱えて、でも悲壮感や感傷的なのではなく、淡々としっかりと受け止めて生きてゆく人たち。
その姿に、気づかないうちに励まされているのです。

映画も、なんだか不思議な印象が残ったのでした。豊川悦司寺島しのぶというキャストから受けるイメージとは、よい方に違っていた。尾崎豊の曲をカラオケで延々と歌う場面、これ原作にはないけど、これはこれでよかった。「いろいろあるけど私はなんとか生きてるよ」と死者に向かってつぶやかれる言葉。映画を観ただけではもうひとつ伝わりにくかった(私には)ところが、原作を読んで見えてきたように思う。