逃亡くそたわけ

逃亡くそたわけ

逃亡くそたわけ

福岡の精神病院に入院中の、主人公21歳、幻聴に悩まされる花ちゃん、
軽い鬱の茶髪のサラリーマン、なごやんの2人は花ちゃんの思いつきで脱走し、「誰も知らないところ」を目指して、
なごやんのおんぼろ車で、九州縦断の旅に出る。
このなごやんがなんともいい奴で、花ちゃんに振り回されながらも誠意をもって旅に付き合う。
野菜畑に忍び込んで野菜を失敬したり無銭飲食したり、花ちゃんは無免許運転したりと、
かなりむちゃくちゃな旅なんだけど、なんか二人とも憎めないし、
ハラハラしながらも温かく応援してしまい、一緒になって旅をしている気分になってくるのです。
やってることはかなりすごいことかもしれないけど、でもそうせずにはおれない2人で、
そしてちゃんと旅の、帰るべき時期も、知っている。こんな旅は実際にはできないだろうけど、
でもすごく楽しめて、心地よかった。よき旅でした。