草稿

公募展の作品の前に 同じ構図で小品を制作することにし,先日からその草稿にかかっています。

小さくても,まずちゃんとした作品を完成させることが ブランクの長かった私には必要だと感じたからです。

草稿は作品の下絵となるもの。草稿で 本画の一番始めに描く骨描き(こつがき)の線が決まります。草稿を本画にトレースして その線を墨で描くのです。
昔の有名な日本画家の展覧会に行くと 本画と一緒にその作品の草稿が展示されていることがあります。
何度も何度も描き直した跡があり,また上から部分的に紙を貼り足したりして 試行錯誤が伺えます。本画を見ると 選び抜かれたたった一筋の完璧な線になっているのです。
草稿は,その 真の線を見つける作業かなと思います。
今 私も何度も何度も描き直しながら,探しているところです。