エスケイプ/アブセント

エスケイプ/アブセント

エスケイプ/アブセント

ponyman さんが紹介してくださっていたので読んでみました。
運動家だった主人公が、その人生を捨てて、保育園で働くことにする。その合間の時間の旅を描いたもの。
40歳になるまでやってきたことを(それも運動家)やめて、新たな人生を踏み出すって、かなり強烈な出来事だと思う。でもなんか淡々と受け止めて、進んでゆく。「自由を勝ち取ろうなんて言うのをやめたとたん自由になっちまった」などと呟きながら。人生そういうこと、あります。その経緯に 浜田ひろすけの 「泣いた赤おに」が出てくるのがなんとも。 
旅には 急行銀河。銀河は何度か私も昔乗ったことがある。独特のあの雰囲気。もう一度味わいたいと思っているうちに
もうなくなってしまいましたが。
下車した街は京都。そして不思議な縁で、偽神父と出会い居候に・・・。
すき間の時間の旅の 想い、こういう時間が必要なんだろうな。
京都に、親しみある者にとっては、リアルに感じられて、また、違う角度からも楽しめたかと思う。