終の住処

終の住処

終の住処

芥川賞受賞作品。
本屋さんで平積みしてるのをちょこっと立ち読みして、続きが気になって、借りました。
 〜妻はそれきり11年間口を利かなかった〜 と帯にある。
妻の気持ちは遥か彼方、気持ちが妻に追いついたときは もうそこにはいない。11年が過ぎ、そしてそれからまた長い月日が流れゆく。そして、終の住処となる家でいつのまにか似た顔になった二人は過ごしてゆく。

これは、主人公の立場に似た人であれば共感できる物語なのだろうか。こうはなりたくないよなあ、と思いながら読む。でも、いや他人ごとではないかも?という恐怖感。やっぱりこれでは嫌だな。もっとカッコ悪くても、文学的じゃなくても、実感をもって生きている夫婦でありたいなあ。いやでもやっぱり、こういうものになってしまうのか?まだこれから長い月日が経ってみないとわからないか。
でも もしかしたらこれでも悪くないのかもしれないな。
書き下ろし短編「ペナント」は途中で読むのをやめてしまった・・・。