てのりくじら

てのりくじら―枡野浩一短歌集〈1〉 (枡野浩一短歌集 1)

てのりくじら―枡野浩一短歌集〈1〉 (枡野浩一短歌集 1)

図書館で、ふと目にとまって手に取り、1ページ読んでぐいっと引き込まれてしまった。もやもやした思いをすぱっと言い表してくれてすっきり。。。いくら言葉を尽くしても、それに届かない時、かゆい所にどうしても手が届かないみたいに、まさに歯痒い時、それを見事に当ててくれるものに出会うほど、うれしいことはない。でも、それと出会うタイミングで、また違ってくる。今回はぴったりのタイミングでした。いくつも書き留めたい歌があったけどひとつ。「気づくとは傷つくことだ 刺青のごとく言葉を胸に刻んで」まさにそやなあとしみじみ。傷つかないで気づいたなんて、簡単に言っちゃいけないよな。たくさん笑って、泣きそうにもなった本でした。