スプトーニクの恋人

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

スプートニクの恋人 (講談社文庫)

村上春樹はすうっと 入り込める作品と、全くかみ合わないのとある。
この作品に出てくる、文章で思考する、すみれ。あ、私もそうかもしれない。気がつけば頭の中で一生懸命文章を綴っている。文章にすることで、理解する。すみれは、そしてあちら側にの世界にいってしまう。
この中に出てくる、万引きした子供と、警備員。なぜかとても印象に残る。すみれと対照的で、現実を生き、社会を動かしている人たち。深い深い井戸に降りて行っても、やはり戻ってきて現実を生きなければ。つい自分のことに引き寄せて、共に経験するように読んでしまった。

今ベストセラーになっているIQはどうかなあ。図書館で普段にしては驚異的な順番待ちの数、読めるのはまだだいぶ先になりそう。